裏生徒会部
異様な空気感が漂う。
暫く沈黙が続いたが、それを破ったのは俺や悠や仁ではない。
「一ノ瀬さんに生徒会長さん。それにもう一方いらっしゃいますね」
「こんなとこで何してんだよ?」
一といつきの2人組だ。
悠と軽く自己紹介を済ませると、先程の一の質問には答えず、仁は切り返した。
「一といつきこそ、なんでここにいるんだ?」
「そ、それはだな…」
俺らと同じように、またしても口籠る一。
それに対し、いつきは溜め息をついた。
「どうやら若が変な手紙を見つけまして。夜中に抜け出そうとしたので、俺もついて来ただけです」
「ちょっ、いつき!それは他の奴らには言うなって書いてあっただろ!!」
「そうでしたっけ?」
「そうだよ!!静音に何かあったらどーしてくれんだ!!」
いつきの頬を両手で掴み、引っ張る。
手紙に静音…それにピンときたのは俺だけではなさそうだ。
それぞれ自分の名前が書かれた全く同じ封筒を取り出す。
「目的は同じだったみたいだな」
「ですねぇ。まさか仁先輩や柊也先輩もだったとは」
「なんでお前らも持ってるんだ?俺様だけじゃなかったのか?」
手紙の内容は全員同じだ。差出人も不明。
手がかりは学校の中に入らないとわからないのだろうか。