裏生徒会部


ドンッと大きな音がなると、ピーガタガタガタと壊れた音が響き渡る。

カラクリ人形は崩れ壊れた。


「大丈夫ですか?悠様、仁様…こちらでは一様でしたね。確か」

「凪さん!!」


突然現れ、カラクリ人形を壊したのはメイドだった。

座り込んでいる悠達に手を差し伸べ、立ち上がらせる。


「な、なっ…ナギ…お、お前なんで日本に……」

「お久しぶりでございます、王子。その話はまた後日致しましょう。まずは静音様を助けることが先です」

「大丈夫か、お前ら」

「死ぬかと思いましたよ…!!」

「柊也様、静音様に関する事で私に隠し事をしてはいけませんよ」


どうやらメイドは俺の家の前で張り込んでいたようだ。

それから学校、そしてこのカラクリ屋敷までついてきていた。

夕方にあった時、俺の様子がおかしいと感じていたらしい。

まさかずっとつけられていたとは…

まぁそのおかげで悠達も無事なんだが。


「若、皆さん大丈夫ですか!?」


走って来たいつきの後ろには壊れたカラクリ人形の残骸がある。

まじで倒したのかいつき…。


「はい。凪さんのおかげでなんとか助かりました…」

「えっ…ナギ様!?な、なぜこんなところにいらっしゃるんですか…」

「お久しぶりでございます、こちらではいつき様でしょうか。先程、一様にも申しましたがその話は後ほど。まずは急いで静音様を助けに行きましょう」

「は、はい…」


一もいつきもメイドと知り合いみたいだ。

そういや学校で問題が出された時も何か言っていた気がする。

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