裏生徒会部


今日の依頼は食堂の新メニューの試食。

その為、お昼はあまり食べていない。

お腹が空いてきた…。


「静音しっずねー早く早くー」


食堂に着き、手招きをして私を呼ぶ給食委員長の潤。

机にはたくさんの料理が並べられている。

思っていたよりたくさん種類があるし、試食だから少しずつだと思ったけど…結構な量がある。


「静音遅いよ。すっげー腹減って死ぬとこだったよ~」

「いや潤…お昼結構な量食べてたわよね?」

「へ?いつもより減らしたけど?」


いつもより減らした……?

ということは私が今日のお昼に見た潤のご飯は幻覚だったのだろうか。

三段の大きめのお弁当箱に加え、売店から買ってきた物らしきおにぎりとパンの小山が見えた気がするのだが?

流石大食い。恐ろしい。


「おばちゃんがこの中から3つ選んで欲しいって」

「3つね」


この7種類置いてある料理の中から私と潤が3つを選ぶ。

その3つを期間限定で出し、投票してもらって選ばれた1つが固定メニューに加わるようだ。

ところで、この依頼は潤から来たものだが、どうして私なんだろうか。

試食なんて頼んだら、喜んで受けそうな人はいっぱいいるのに。


「ねぇ、潤。なんで私に依頼したの?」

「おばちゃんが俺とあと1人は女の子に決めて欲しいんだって。で、ゆいは忙しそうだし、めぐ先輩と美里先輩はそんなに食べそうじゃないし、祐子先輩は逃げちゃうし、華はなんか怒っちゃったし…」

「で、私に頼んだ、と」

「そういうこと~」


生徒会メンバーの中から誘おうと思ったが、全員駄目で。

生徒会に近い私に頼んだ、ってわけか。

華ちゃんに関しては多分、潤が無意識に怒らせるようなことを言ったのだろう。



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