裏生徒会部


柊也は私の制服を手に取ると、そのまま部屋を出て行く。

私の制服を柊也が持って行く意味が分からない。

私も部屋を出て、玄関の所へと行くと「さっさ出ろ」と不機嫌な柊也がいた。

ドアを閉めると、階段の方へと降りて行く柊也。

隣じゃなかったの?


「柊也。隣じゃないの?弟って」

「あ?」


いや「あ?」じゃない。


「先に送ってやろうと思ってたんだけど。後がいいわけ?」

「…ん?」


今なんて言ったのかな?柊也くん。

送ってやる?


「何アホ面してんだ。早く来いよ」

「んん?」


待て待て。

何?

送ってくれるとか…え?

マジですか!?


「最低男、柊也が送ってくれると…?」

「お前、ぶん殴るぞ」

「すみません」


「やってらんねぇ」と言いながら、階段を降りて行く柊也の後ろを喜びを感じながら追いかけた。

人間、誰しも良心はあるものだ。


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