裏生徒会部


ドタドタと聞こえる足音。飛び交う声。


「茜、ジャージはどこ!?」

「えーっとそこのタンスの二段目の引き出し」

「茜ちゃん、しおりはどこに置いたの~?」

「んー…んんー!?どこだっけな……」


鈴菜も来て一緒に茜の準備をしている。

本来ならもう茜の家を出て、学校へと向かっている時間なんだけど…

少しも準備をしていない上、寝坊したせいでこの結果だ。


「あっ!あったぞ!!」

「良かった~」

「これも入れたこれもオッケー……よし。必要な物は入れたわ。行くよ!」


バックのチャックを閉め、茜に渡すと急いで玄関へと向かう。

走って行けばギリギリ間に合うかな。

一度私の家に寄らないとだけど。


「すまないな、静音ちゃん。鈴菜ちゃん」

「いえいえ!」「はーい、大丈夫ですよ~」

「帰ったらお説教だからね、茜。いってらっしゃい」

「えっ…」

「行くよ、茜!」


お説教という言葉を聞き、固まる茜を引っ張り家を出た。



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