裏生徒会部


放課後、一度部室に行ったのだが数分で部室を出ていた。

理由は、嵐から一方的な電話があったからだ。


『溜まり場に来て。……いいから来て』


と、俺が「わかった」とも「行く」とも言ってないのに切られた。

何があるのかも聞いてない。

つーか、溜まり場ってどこなんだ?屋上か?

でも屋上なら屋上って言う気がするし。

校門へ向かっていると、一人だけ違う制服の目立つ金髪頭が見えた。

ちょうどいいところにいたものだ。


「岸本」

「あ?いっちーじゃん」

「嵐に溜まり場に来いって言われたんだが、溜まり場ってどこか知ってるか?」

「え?溜まり場?嵐が?」

「嵐が」

「嵐の奴、いっちーにしたのかよ。まじかー」


俺にした、ってどういうことなんだ。

岸本は頭の後で組んだ手を上に挙げ、振り出した。


「海人ー!早く行くぞ、始まる」

「あーうん。あれ?いっちーもなの?」

「どうやら嵐の奴、いっちーにしたらしい」

「へぇ、嵐ちゃんいっちーにしたんだ」


会話からするに、岸本も津野も関係があるってことか。

一体今から何をするのか…。



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