裏生徒会部
段ボールの中にはたくさんの小さめの風船とスポイトのような物。
500mlの水の入ったペットボトル。
腰から下げるバック。
そして紐の通された薄い紙がある。
咲はスポイトに水を入れ、それを風船に差しこみ、器用に水風船を作り上げた。
「最初に持てる分は作っといて…と。で、紙は…んー…柊也くんが持ってた方がいいよね」
そう言って、紐のついた紙を俺の首から下げた。
今から行われようとしている事が嫌な予感しかしない。
「よーし。いいかー始めるぞ。全員散らばれー。俺が合図したらスタートだからな。で、1時間後が終了だ。アラームしとけよー」
メガホンを持った岸本がそう指示すると、不良達は一斉にどこかへと走って行った。
「柊也くん、行こう。あたし達狙われやすいから隠れる場所探さないと。はい、これ持って」
水風船を両手に持たされると、また強引に手を引かれ、引っ張られる。
『じゃ、行くぞー。よーい、スタート!!』