裏生徒会部


「とりあえずここに隠れよう」と少し狭い屋根裏のような場所へと連れて来られた。

下を見ると、先程まで俺達のいた場所が見える。

そこの物陰に隠れている奴らまで丸見えだ。


「でもまさか柊也くんが蓮達と来るなんてびっくりだったなぁ。全然不良には見えないし」

「不良じゃないからな」

「え?じゃぁなんで蓮達と知り合いなの?もしかして脅された?」

「脅されてはないが…まぁ色々あって」


本来ならこんな不良に関わることは全くなかったのだが。

悠とお前の弟が一番の原因だ、とは言わないでおこう。


「ふーん。ところで、柊也くんは勝ったら何をお願いする?」

「お願い?」

「うん。あれ?お願いの為に参加したんじゃないの?」

「いや、呼びだされただけ」


しかも有無も言えずに、だ。


「えぇっ!?じゃぁ、何も知らないまま参加してる感じなの?」

「そうなるな」


今なにが行われているのかなんて知らない。

ただ嫌な事だろうって事以外は。

咲は苦笑いをしながら、説明を始めた。



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