裏生徒会部


その後も、修学旅行の計画決めやそれ以外の時も見かければ、咲に言われた通り星野に「余計な事」とまた言われるであろう言動を行った。

そのせいか、星野は俺に警戒しているのか睨むように見てくるようになった。

明日からは修学旅行だってのに大丈夫なのか、これで。


「柊也ー。待ってるぞ」

「誰が?」


少しにやけた顔で教室の中へ入ってきた奏十。

購買で買ってきたであろうパンと飲み物を机の上に置き、席へと着く。


「名前は知らねぇけど、1年の女子。外いるから早く行ってやれよ」

「1年の女子?」


1年の女子で知ってる奴といえば宮井か嵐か双子の片割れだな。

嵐なら用があっても、わざわざ教室に来ることはないだろうし…

稜香なら待たずに教室の中に入ってくるだろう。

つーことは宮井っぽいな。

昼休みに教室までくるとは珍しい。


「お前の考えてるようなことではないと思うぞ」

「えー…っておい、それ俺のパン!」


美味そうなチョコパンを取り、代わりに金を置いた。

宮井の話がもし、静音や親父の関係だったら長くなりそうだからパンを食いながら聞こう。



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