裏生徒会部
央は私の背中を笑顔でぐいぐい押してくる。
この鬼…!!
「お前ら何やってるんだ?」
そんな鬼央の力を止めてくれたのは柊也の一言。
そういえば柊也も京都って言ってたっけ。
柊也のうしろには眼鏡を掛けた大人しそうな子がいる。一緒の班の子かな。
奏十が仁の方を指差すと「あぁ…」と悟ったように声を漏らした。
「で、誰か犠牲になって仁を連れ出すっつーことでじゃんけんしてたわけ」
「なるほど。それでお前が負けたのか」
「あ、そうだ。柊也が静音ちゃんの代わりに行ってあげれば?」
「は?なんで俺が」
ナイスアイデア央!…じゃなくて。
代わりに行って欲しい気持ちは凄くあるが、関係ない柊也を巻き込むのは申し訳ない。
まぁどう見ても面倒くさそうな顔をしてるから代わってくれるのはありえないけど。
「もう、央。私行くから。柊也巻き込んじゃ可哀想でしょ」
「えーそう?」
勇気を振り絞り、集団へと近づく。
ここを割って入るのか……
一歩踏み出そうとした瞬間、肩を掴まれ、止められた。