裏生徒会部
振り向き、顔をあげるとそこにいたのは柊也だった。
「俺が仁を連れ出してやるから向こう行っとけよ」
「えっ!?でも…」
「いいから。俺は気にしないし」
「ありがと、柊也。ごめんね。央に何か言われたんでしょ?怒っておくから」
「そうしてくれ」
ニヤニヤとしている央達の元へと戻る。
「ちょっと央!また柊也脅したりしたんでしょ!?」
「えー俺そんなことしてないよ?独り言いってたら柊也が勝手に行っただけだしさ」
「独り言?そうなの?奏十」
「んー…嘘ではない。まぁ脅してはない」
じゃ、なんであんな面倒くさそうにしてた柊也が自分から代わってくれたんだろう。
謎すぎる…。
そんなことを考えていると、向こう側から声が聞こえた。
『ちょっと仁くん!?』『間くーん!?』
仁の腕を掴み走ってくる。
そのまま此方へと仁を投げるように突き放した。
「仁おせーぞ!俺様は待ちくたびれた!」
「はいはい、若。今は走ってここでるよー」
「柊也!ありがと!!」
そして逃げるように私たちはその場から走り去った。