裏生徒会部
男の人は私に気付き、驚いた顔をする。
そしてつま先から頭まで見ると、首を傾げ、お姉さんの方を向いた。
「えっと…愛歌の知り合い……?」
「ううん。さっき会ったばかり」
「え!?」
「私がふらついてたみたいで、助けてくれたの」
「えぇっ!?ごめんね、迷惑かけて!」
そう言ってすぐさま私の持っていた荷物を持ってくれた。
むっとした顔でお姉さんの頬を軽くつねる。
「あーもう。迷惑かけて…お礼言ってさっさと部屋戻って」
「はぁーい。ここまで手伝ってくれてありがとね、とても助かったわ」
「いえ、私がやりたくてやったことなので。お土産、喜んでもらえるといいですね」
「ふふっ、そうね。本当に有難う」
「お大事に」
お姉さんは手を振ると、旅館の中へと入って行った。
さて、私も早く戻ろう。
絶対怒られるけど。