裏生徒会部

素直な気持ち



- 柊也side -


修学旅行当日。

いつもより朝早くから学校に行かないといけないとは本当に面倒な行事だ。

集合場所である第3グラウンドへと行くと、奏十の姿が見えた。

いつもは俺よりも遅れて来るか、机でうつ伏せて寝ているかの奏十。

それなのによくもまぁ早く来れたものだ。


「はよ、柊也。よく遅刻しなかったな」

「それはこっちの台詞」

「生徒会だからな。色々とやる事があるんだよ」


欠伸をして、眠そうに目を擦る。

修学旅行に行っている間不在になる為、色々と仕事を片付けたり、引き継ぎをしていたようだ。


「上坂先輩とかいるといえばいるけど、受験とかで忙しいからな。それに一応生徒会だけど、主な仕事は委員会だし」


今年の生徒会は各委員長を除けば3年がいない。

1年2人だけで回すのは大変だろう。

毎年、大体は各学年1人くらいはいるらしいが、今年は異例だ。

去年は生徒会長は仁だったが、他は今とは違うメンバーだったしな。

仁は来年も立候補して、当選すれば3年連続になるのか…

こんな面倒な事を自らよくやる。


< 641 / 739 >

この作品をシェア

pagetop