裏生徒会部
寺に戻り、星野は「3人とちゃんと話をする」と、3人を捜しに行った。
さて、俺は今からどうするかな。
宿に帰って寝ていたいところだが、先生に何か言われるのは面倒だ。
そういえば、俺は仁と央を追いかけていたんだっけ。
気になり、電話を掛けると、珍しくワンコールも鳴らずに繋がった。
『もしもし?若?』
「柊也だけど」
『なんだ、柊也かー。どうしたの?何か俺に用事?』
電話を掛けた理由を話すと、「見られてたんだ」と驚いた声で返事がきた。
『今ね、若を捜してるんだ』
「若って一?捜してるってことはまさか…迷子か?」
『うん。そのまさかだよ』
電話を何度も掛けるが全く出ないらしい。
メールをしても返事なし。
それで、仁と央、奏十と静音の二手に分かれて捜しているようだ。
だからあんなにキョロキョロと周りを見ていたわけか。
『おまけにさ、なぜか静音ちゃんも迷子になっちゃってさー』
「は?」
どうしてあいつまで迷子になってるんだ。
つーか、どうやったら迷子になれるんだよ。
奏十と一緒にいたんじゃなかったのか。
「電話は?」
『それが、静音ちゃん携帯忘れてきてるんだよねー』
「…まじか」
『まじまじ』
あいつのこういうところは絶対影響されたくない。