裏生徒会部
それに、悠に隠し事すんのも無理そうだし、嫌だしな。
「先月、お前が静音に告白してんの聞いてしまったから悪いなと思って」
『えぇっ!?柊也先輩、あれ聞いてたんですか?』
「途中からだし偶然な。すぐに帰ったから最後までは聞いてない」
『それで柊也先輩気になってそよそよしかったってことですか?何それかーわーいーいー』
悠の返答は予想の斜め上で、うざかった。
正直に言うんじゃなかった。
『安心してください。まだ返事もらってませんから、付き合ってないですよー』
「そう…なのか」
てっきり、静音と悠は付き合うことになったのかと思っていたが、違うのか。
『だから柊也先輩も告白しちゃった方がいいですよ。俺に取られちゃっても文句言えませんよ?』
「え。別に俺は」
『もうとっくの昔にバレバレですって。柊也先輩も静音先輩が好きなんでしょ?』
なんとも言い返せない。
俺が黙っていると、『何年の仲だと思ってるんですかー』と悠は付け加えた。
悠には尽くバレるな。
悠が見破るのが上手いのか、俺が隠すのが下手なのか…。
バレたからって俺は静音に告白する気はない。
『柊也先輩。俺に遠慮して告白しない、なんてのはやめてくださいね』
「あ、あぁ…」
『なんですかその反応は…まさか図星だったんですか。俺に遠慮して告白する気なかったんですか』
「………」
どうやら俺が隠すのが下手なようだ。