裏生徒会部
悠はわざとらしく、深い溜め息をつく。
『昔から柊也先輩はお人好しすぎるんですよ。もっと自分のことにがっつかなくちゃ』
「………」
『こんなことで俺と柊也先輩の関係が変わると思います?』
「…思わない」
『ですよね。じゃ、俺に遠慮は不要です。お人好しすぎるのは損ですよ』
お人好しすぎるのは損…か。
「悠。…あり」
ボスッ!!
と俺の顔面に飛んできた。
枕が。
「あ…。ひ、大貴ー何やってんのー。柊也に当てるなんてー」
「俺ちゃうやろ!?瞬やろ!?」
「俺じゃない。月森でしょ」
「僕なわけないだろう!東野兄、お前だな!?」
擦り付け合いを始める4人。
当てた奴が誰かなんてどうでもいい。
『柊也先輩、なんか騒がしいんですけど…大丈夫ですか?』
「あぁ。お土産買ってくるから楽しみにしとけ。じゃあな」
『え、あ、はい。楽しみにしてます』
通話を切り、ポケットに携帯をしまう。
さてと…
こうして5組の長い夜の戦いが始まった。