裏生徒会部


仁に「柊也が好き」なんて言ったら笑われる気しかしない…。

それか凄く驚くか…。

なんせ相手が柊也だからなぁ…。

でも、きっと仁ならいいアドバイスをくれると思う。

意地悪だったり、人遣い荒いところはあるけど、色々と凄いからなぁ仁は。

結構尊敬できる部分はある。


「仁。実は……その…」

「ん?」

「私…す、好き…な人が出来て……」

「柊也か」

「そう柊也……ってなんでわかったの!?」


仁は笑いも、驚きもせずにボリボリとお煎餅を食べ続けている。

え。めっちゃくちゃノーリアクションなのはなぜ!?

ってかなんで私が柊也のこと好きだって知ってるの!?

ついさっき私自身が気づいたばかりだっていうのに!?

あ…まさか一くんが教え……れるわけはないか。

好きな人が「いる」とは言ったけど、それが「誰」なのかは教えていない。

仁って割と真面目にエスパーだったりするんだろうか…

そう仁の顔を見てみると、凄く呆れたような表情で私を見ていた。


「あのさぁ…お前ってなんでも顔に出過ぎなんだよ。今もどうせ「どうして仁わかったの!?why!?」とか思ってたろ」

「え、あ…はい…」


完璧に図星だ。


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