裏生徒会部


仁に先に気付かれ、自分の鈍感ぶりがあまりにも恥ずかしい。

私は、顔を手で覆い、そのまま机の下に隠れるように倒れ込む。

この場からすぐに消えたいくらい恥ずかしい。

どうやって仁に顔を見せずに出て行こうか考えていると、頭上の方から「カシャッ」とシャッター音が聞こえた。


「え、な、何!?」


気になり、手を退けた瞬間、また「カシャッ」とシャッター音が鳴る。

それに気づき、すぐにまた手で顔を覆った。


「仁!?なんで写真なんて撮ってんのよ!?バカー!!」

「宮井に「修学旅行中色んな先輩を撮ってきてください!」って頼まれてたからな」

「柚希ちゃん!?こ、こんなところ撮らなくていい!!」

「喜ぶだろうな、宮井。恥ずかしさのあまり悶える静音とか」


顔は見れないけど、絶対悪魔のような笑い顔をしている仁。

柚希ちゃん…頼む相手間違ってる…

っていうか私の写真なんて欲しがらなくていいよ…。


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