裏生徒会部


とりあえず、この状況をどうにかしたい。

何かっ…何かこの状況を打破できるようなことは……


『あーあ。折角お風呂に入ったのにまた汗かいちゃった』

『じゃーもう1回風呂入って卓球するしかねーな!』

『いや、また汗かくでしょ。それ』

『部屋のシャワーでよくね?』


そんな声が聞こえる。

もしかして、央達が戻って来た!?

これはチャンスだ。逃げるチャンス。


『あれ?なんか靴多くない?』

『…女子のだな』

『何!?』

『あ。俺わかっちゃったな~。仁が女の子を連れ込んでるとみた!』

『まじかアッキー!仁の奴、俺様が失恋したっつーのに許せん!』


バンッ!!と思いっきりドアが開かれる音がし、すぐに大きな声が聞こえた。


「仁!覚悟ー!」

「おかえりバカ王子」

「ばっ!?って、な…何やってんだよ…何プレイだそれ……」

「ん?ひょっとして静音ちゃん?」

「えっ静音!?つーことは静音の好きな奴って仁だったのか!?」


…あ。どうしよう。

更にややこしくなってしまった気がする。

ここは……私じゃないってことにして、無理矢理突破するしかないかな。


「違います。静音ではありません。さようなら!」


よし、今だ!!


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