裏生徒会部
受け取り、見せてもらった写真は、普通に私が浴衣を着て立っているだけのものだった。
「浴衣姿の写真ってこれだけ?」
「えぇ。そうですけど」
「よ、良かった…」
「良かった?」
「あ、こっちの話だから気にしないで」
どうやら仁は送っていなかったようだ。
助かった。
お茶を淹れ、柚希ちゃんの目の前のソファへと座る。
「先輩、ありがとうございます」
「うん。良かったらたくさん食べてね」
「初お土産…勿体ないですがっ!いただきます!」
なんとも美味しそうに食べる。
普通の八ツ橋なんだけど。
そうだ。
私、柚希ちゃんに返事をしないといけなかった。
まだ柊也も来てないし、ちょうどいい。
「柚希ちゃん。大事な話があるんだけど…いいかな?」
「えっは、はい」
柚希ちゃんはお菓子を置き、ピシッと姿勢を正して私の顔を見る。
「まずね…私を好きになってくれてありがとう」
「は、はい」
「それで…その……柚希ちゃんの気持ちには応えられない。…ごめんね」
そう言うと、柚希ちゃんは下を向いた。