裏生徒会部


しばらくすると、また顔を上げる。

私と目を合わせると、悲しげに笑った。


「わかりました。お返事をくれてありがとうございます」

「ううん。遅くなってごめんね」

「いえ。……やっぱり、女の子同士なんて変だし、気持ち悪い…ですよね」

「そんなことない。人を好きになるのに男女なんて関係ない。私は柚希ちゃんに好きになってもらって良かったし、嬉しかったよ」

「先輩……」

「ただ、私が他に好きな人が出来ただけ。だから、柚希ちゃんのこと変だとか気持ち悪いだなんて思わないよ」


柚希ちゃんは目に溢れだしそうなくらい涙を溜め、先程見せたのとは違う笑顔を見せた。

そして立ち上がり、私に抱きつく。

すると、わんわんと声を出して泣き始めた。


「やっぱり先輩大好きですぅぅぅ」

「うん、私も好きだよ。恋愛感情ではないけど、柚希ちゃんのこと好き」

「うううっ…先輩に好きって言われるなんてご褒美です……っ!!」

「ご、ご褒美…」

「ちくしょううぅ……誰ですか!先輩を射止めたのはっ!ずるいですっ…怨んでやりますっ…!!」


柚希ちゃんは更に腕の力を強めた。

これは教えられない。

柊也が危ない気がする。


「な…内緒!」

「えーっ!?」


< 671 / 739 >

この作品をシェア

pagetop