裏生徒会部


木曜日のお昼休み。

昨日は柚希ちゃんから好きな人の名前を追及され、かわすのが大変だった。

なんだか最近、追求されてばかりだ。


「悠くん!」

「あ。静音先輩、お疲れ様でーす」

「お疲れ様」


図書室のいつもの場所に悠くんはいた。

いつの間にか悠くんも私も週に1回、木曜日のお昼休みにここで会うようになっている。

前はご飯も一緒に食べていたんだけど、梓くんに見られ…

「飲食禁止」と、長々とお説教を受けた。

だから今は本を読んだり、お喋りをしたりするだけ。

そして、今日は悠くんにちゃんと返事をしようと決めて来た。


「これ、悠くんにお土産」

「まじですか。ありがとうございます。お菓子ですか?」

「うん。そうだよ」

「じゃあ早く鞄に入れないとですね。あの委員長の説教長いから」


苦笑いをしながら、お土産を鞄へとしまう。

2度目となると、梓くんのお説教は丸一日かかるかもしれない。

…考えるだけで恐ろしい。


「修学旅行どうでした?楽しかったですか?」

「う、うん。まぁ…」

「なんですか、その微妙な反応は」


そう言って悠くんは笑う。

楽しかったけど、色々あって…

疲れた方が大きいかもしれない。特に後半は。


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