裏生徒会部


私はきちんと悠くんの方を見るように座り直す。

それに気づいた悠くんは、首を傾げながら、顔を此方に向けた。


「どうかしました?」

「悠くんに、この前の…告白してもらった返事をしようと思って……」

「あ、はい…。…答えは出ました?」

「うん。…私、悠くんのこと好きだし、告白されて嬉しかった。けど…」

「………」

「それは友達として。それ以上の想いには応えられない…だから、ごめんなさい」


悠くんは正面へと顔を戻し、黙りこむ。

しばらくその悠くんの横顔を見ていると、口を開いた。


「…残念だなぁ。結構、静音先輩には好かれてる自信あったのに…友達止まりでしたかー」


そう、いつもの口調で話す。


「あ。でも、これからもこうやって話したり、絡んだりしてもいいですか?」

「も、勿論だよ!」

「良かった。駄目なんて言われたら俺立ち直れなかったかも」


目線を此方へと向け、笑う悠くん。

多分、悠くんは私を気遣ってくれているんだろう。


「悠くん」

「なんですか?」

「ありがとう」


一瞬、驚いた顔をしたが、身体ごと此方へと向け、笑顔を見せてくれた。


「どういたしまして。…静音先輩もありがとうございます」

「どういたしまして」


2人して「どういたしまして」と言うのがなんだかおかしくて…

2人して声を出して笑った。

……この後、梓くんに怒られたのは言うまでもない。


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