裏生徒会部


「ど、どうしよう…」


12月31日。大晦日。夜。

私は足元にたくさん洋服を散らかし、鏡とにらめっこをしていた。

どうしてこんな状態なのかというと…

冬休みに入る前日、部活が終わり、帰ろうとした時の柊也との会話が原因だ。


「お前、除夜詣とか行く?」

「じょやもうで?」


じょ、じょやもうで…って何……。

一生懸命考えていると、柊也は呆れた顔をした。

どうやら私が意味がわかっていないのがバレたらしい。

仁に言われた通り、やはり顔に出やすいようだ。


「大晦日の夜に神社に行くこと」

「な、なるほど…」


だから除夜詣…か。

除夜の鐘とか言うもんね。なるほど。


「で?行くのか?」

「うーん…毎年、大晦日は家にいるから。行ったことないよ」

「ふーん」


柊也は前髪を手で触りながら、興味がなさそうに返事をする。

…興味がないなら聞かないでよ、少し傷つく。

まぁこんな柊也の態度はいつものことだけど。



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