裏生徒会部


そのまま何も話すことなく、校門前へ。

そうだ。

今年、柊也と会うのはこれが最後…か。

なんだか急に寂しさを感じる。

でも、まぁ…2週間ぐらいしたらまた会うんだし…

2週間…か。


「あのさ…」

「え?な、何?」


さっきまで黙っていた柊也が急に口を開く。

目線は全く合わせてくれず、そのまま話しだした。


「大晦日…何も用事ないなら一緒に行くか?除夜詣」

「う、うんっ!?え!?」

「別に嫌ならいいけど」


そう言うと、すぐに後ろを向く。

しゅ、柊也と一緒に大晦日を過ごす…ってこと……!?

思いもよらなかったその誘いに戸惑いを隠せない。

顔がニヤケてしまいそうなくらい嬉しい。


「い、行く!!」

「…じゃ、また時間とかメールするから」


結局、柊也は此方を振り返ることはなく、そのまま帰って行った。



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