裏生徒会部


そんなこんなで、中々告白の返事…

というより、自分から柊也に告白が出来ないままでいた。

今思うと、柊也と会うのなんて大体部活をしている放課後だけだしなぁ…。

クラス違うし…教室は同じ階ではあるけど、廊下で会うことなんて滅多にない。

あの時返事をするタイミングさえあればなぁ…


「はぁ……」

「静音せーんぱい」


私が考え事をしている間に、いつの間にか部室に入ってきていた悠くん。

今年に入って会うのは初めてだ。

まぁメールで新年の挨拶はしたけど。


「改めて明けましておめでとう、悠くん」

「全然おめでとう感ない感じでしたけど。深い溜め息なんてついて」

「う、うん…ちょっとね」

「悩み事なら俺が相談に乗りましょうか?俺もここの部員ですし」

「それじゃ……ん?待って。今悠くんなんて?」

「じゃーん」


悠くんが私の目の前に出した紙は入部届。

しかも、申請済みで承認のはんこも押されている。


「新年早々出してきて、さっき申請承諾されたんですよー」

「え!?ど、どうして!?」

「俺の大事な先輩が2人もいる部活ですからねー…っていうのは建前で、俺も静音先輩みたいに人助けしたくなったからです」

「ゆ、悠くん…」

「え。静音先輩、感動してます?」


だって、私みたいに人助けしたい、なんて言ってくれるんだもん。

嬉しいに決まっている。

新年早々なんというサプライズ…。


< 683 / 739 >

この作品をシェア

pagetop