裏生徒会部
依頼者は座ると、自己紹介を始めた。
「俺は姫路 龍司(ヒメジ リュウジ)。中西とは部活が一緒なんだ」
中西くんと部活が一緒…ってことは新聞部か家庭科部ってことだよね。
新聞部は幽霊部員状態って言ってたから会う機会はあまりなさそうだし…
ってことは家庭科部ってことかな。
ほんわかした雰囲気だし、中西くんの言っていた家庭菜園とか好きそう。
「家庭科部ですか?」
「うん、そうだよ」
「家庭科部…姫路……あぁっ!もしかして!」
悠くんは何かに気付いたのか、急に大きな声を出す。
姫路くんと知り合いだったとか?
「噂の姫ちゃん先輩ですか?」
「俺の噂ってそんなに広く拡がってるんだ」
「あーいや、俺はさく…一ノ瀬咲也に聞いたので。バスケ部ですよね?」
「そうそう、バスケ部でもあるよ。咲也の友達なんだね」
「はい。白木悠って言います」
姫路くんはどうやらバスケ部でもあるようだ。
ってん…?姫ちゃん先輩…?家庭科部…
どこかでこの2つのワードを聞いた覚えがある。
「さくが姫ちゃん先輩の料理はすっごく美味しいって言ってたんで、俺も食べてみたかったんですよー」
「ほんと?家庭科部に来てくれればいつでもご馳走するよ」
「まじっすか!」
とても喜んでいる様子の悠くん。
そんなに美味しいのかな、姫路くんの料理。
私も気になってきた…。