裏生徒会部


「それでね、仲直りして…あと告白も出来たらいいなって思って」

「なるほど」

「でも、告白するにしてもその子の好きなタイプと俺、正反対だし…」


姫路くんは、少しでも好きなタイプに近づけるようにしたいようだ。

だけど、どうすればいいのかがわからず、相談に来た…と。


「中西に聞いたんだけど、新聞部の副部長を正反対のかっこよくて男前にしたっていうのも聞いて」

「あー。笹島さん」

「そうそう」

「新聞部ってことはあのバカップルってことですよね」


新聞部=バカップル。

と、笹島さんと栗原さんはどうやら有名なようだ。


「だから浅井さんなら俺をその副部長さんみたいに変えてくれるかなって」

「静音先輩そんなことまでしてたんですねー!」

「う、うん。まぁ…」


あれは笹島さんからの依頼、というより私が勝手に言ったことだけど。

それに……。


「ということで、浅井さん。俺を男らしくしてください!」

「ま、任せて!」


まずい。まずいぞこれは。


「ありがとう!ちょっと俺まだ部活があるから、今日はこれで失礼するね」

「う、うん。わかった…」

「姫ちゃん先輩いってらっしゃーい」

「いってきます」


そう言って、丁寧に連絡先を書いた紙を机に置き、姫路くんは部室を出て行った。


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