裏生徒会部


屋上へと向かう途中、悠くんは「んー…」と何かを考え始めていた。


「どうしたの?」

「さっきの緒方って奴の態度といい、凄く気になりません?軽音部の歌った人」

「そうだね」


私も依頼が来た時に捜したけど、結局見つからなかった。

あの分厚い3冊もある生徒名簿を1枚1枚見たけど…

生徒名簿でもそれらしき人は見つからなかったし。

オッドアイなんて目立つからすぐわかりそう。

まぁ、ライブ用に片方にカラコンを入れていたなら別だけど。


「あ!ライブの映像とかないんですかね?見たら何かわかるかも」

「なるほど。実際に私達見てないしね」

「じゃ早速、仁先輩にでも聞いてライブ映像を…」

「うん、そうしよ…じゃなくて待った待った!先に伊織くん!」


危ない。

悠くんのペースに乗せられるところだった。

私も気になるのは山々だけど。

我慢、我慢。


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