裏生徒会部
生徒会室に着くと、パソコンを扱う央。
ソファで寝ている奏十。
勉強をしている千尋くんとゆいちゃんがいた。
珍しく、真ん中の席は空席だ。
「静音ちゃんに悠くん。何か用?」
「央先輩、お疲れ様です。仁先輩は?」
「仁は6時ぐらいまで戻って来ないよ。仁に用事なの?」
「仁にっていうか、文化祭の時のライブ映像とかあれば観せてもらいたいなって」
「ライブ映像?あのアイドル達の?」
「いや、軽音部の」
央は不思議そうにしながらも、手際よくパソコンを操作する。
私と悠くんは央の後ろへと周り、パソコンを覗いた。
たくさんあるフォルダーを迷いなくクリックする。
そして、そのフォルダーの中に入っているまたもやたくさんあるファイルをクリックした。
操作早いな央…。
「多分これかな」
「観てもいい?」
「いいよ」
央が私と悠くんにパソコンを渡そうとすると、先程まで勉強をしていた千尋くんが此方に顔を向けた。
「兄さんいいの?」
「ん?大丈夫だよ、ちー」
「…大丈夫ならいいけど」
「え?ごめん。観ちゃ駄目なら観ないけど…」
「ううん。いいよー別に」
私と悠くんは首を傾げながらも、パソコンを受け取り、動画を再生した。