裏生徒会部
部室に着くと、ドアを開ける音に反応してか、すぐに宮井が此方を向いた。
「せんぱっ…っていっちー先輩でしたか。お疲れ様です」
「お疲れ」
「静音先輩を知りませんか?」
「依頼で出てるらしいけど」
「えーっ!?折角会いに来たのにー」
そういえば宮井も入部してたよな…。
部活をしに来たんじゃなく、静音に会うことが目的なのかよ。
俺がソファに座ると、宮井も隣に座る。
そして、横目で此方を見てくる。
「何」
「いっちー先輩って静音先輩の好きな人誰だか知ってたりします?」
「…は?」
「私、冬休み前に好きな人がいるからって振られてしまったんですよね…。だから先輩に好かれている人が羨ましくて羨ましくて…」
まじか…あいつ好きな奴いるのか。
まぁ俺が気にしたところでどうこうなるわけじゃねぇし…
………気にしない。
「絶対見つけてどんな手を使って先輩の心を掴んだのか吐かせてやります…!!」
あいつの心を掴んだ奴……
………いや、気にしない…気にしない。