裏生徒会部
ニヤニヤと嬉しさを抑えきれない様子の一。
「静音はやっぱり俺様のことが好きだったのか…!!」
「いや、振られたって言ってましたよね。若」
「うっ……!!」
そう言い、一の後ろから顔を見せたのはいつき。
先程までの表情とは一転し、胸を押さえた。
「あっそうなんですね!振られたんですね!」
「そうですよ。振られたそうです」
「そうですよね!一さんが先輩を射止められるわけないですし!振られたんですね!」
「はい。振られましたよ」
「お前ら2人して俺様の傷口をえぐるなっ…!!」
「…そうか。一は振られたのか」
「しゅーやまでっ!?」
それなら一ではないってことか。
良かった……って…気にしない。気にしない。
一は壁で身体を支えながら、ふらふらとドアの方へと向かった。
「もう俺様は帰る…」
「若、浅井さんを待たなくていいんですか?」
「待ってる間に精神的に殺されるわ…お前らに」
「そうですか。…では、失礼しますね」
ふらふらと出て行った一を追いかけ、いつきも部室を出て行く。
宮井は一じゃなかったことに安心したのか、るんるんとした様子でまたソファに座った。