裏生徒会部
姫の男子力!?をupさせるには
- 静音side -
次の日のお昼休み。
悠くんとまた7組の教室に行くために、まずは悠くんのクラスへと来た。
確か3組だったよね…。
教室の中を覗こうとしていると、突然後ろから声を掛けられた。
「うちのクラスに何か用があるんですか?」
振り向くとそこには1人の女の子がいた。
この子…前に柊也に家まで送ってもらっている時に犬を連れてた子、だよね。
「うん。悠くんを」
「やっぱり静音先輩だ。行きます?」
私の言葉を遮り、教室から悠くんが出てきた。
「あ、悠くん」
「昼休みなんでいない可能性もありますけどとりあえず…」
悠くんは私から前にいる女の子へと視線を移す。
その子がいる事に気づき、言葉を止めた。
「って、佐野と何か話してました?割って入ったようならすみません」
「ううん。悠くんがいるか聞こうと思っただけだから」
「………ですか」
「え?ごめんね。何か言った?」
「いえ、何も。では、失礼します」
佐野ちゃんは軽くお辞儀をすると、教室の中へと入って行った。
そういえば前に会った時に私の名前を知ってたんだよね。
いや、まぁたまに初対面でも知っている人がいる時もあるし…
気にする事ではないか。