裏生徒会部
7組へと着き、教室の中を覗く。
伊織くんは……
「いない…ね」
「まじですか。あ、また緒方に聞いてみます?」
そうして悠くんの指した方向には緒方くんがいた。
友達と話をしているみたいだから少し気が引けるけど…
これじゃ、いつまでも伊織くんが捉まりそうにない。
「そうだね。聞いてみよう」
「了解です。…緒方ー。ちょっといい?」
悠くんの呼びかけに反応し、此方を向く。
「あぁ!昨日の」とすぐに駆け寄って来てくれた。
「なんすかー?」
「急にごめんね。伊織くんがどこにいるか知ってたら教えて欲しくて」
「伊織?ひょっとして昨日会えなかったんすか?」
「うん。帰ってたみたい」
緒方くんは教室内を見渡し、「津野もいないかー」と困った顔をした。
「ちょっと俺もわかんないっすねー」
「そっか」
伊織くんの連絡先を知っていたらなぁ…。