裏生徒会部


「ところで、俺に用事っていうのは?」

「あ、そうそう。前に笹島さんのことで…」


伊織くんに待っててもらった理由と経緯を説明をする。

笹島さんの時の件を「あー…」と思い出したかのように声を漏らす。


「実はあれ、俺もよく知らないんですよね」

「えっ」


どうやら、伊織くんは笹島さんの髪を切って染める、と外見に関してまではやったらしい。

何かを思いついたのか急に嵐ちゃんが「あとはあたしに任せて」と笹島さんを連れて行ったそうだ。

だから、それからは伊織くんは全く関わっておらず、嵐ちゃんに呼ばれて行くと…

笹島さんは今の笹島さんになっていた、と。

つまり、私とほとんど同じ状態。


「そうだったんだ」

「なので、嵐に聞けばわかると思いますよ。協力は…してくれないと思いますけど」


伊織くんは携帯を取り出し、電話を掛け始めた。

嵐ちゃんに連絡を取ってくれているみたいだ。

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