裏生徒会部


しばらくすると、伊織くんは電話を切った。


「ラッキーでしたね。まだ学校にいましたよ」

「本当?良かった」

「屋上にいるみたいですね。東の方の」

「え。屋上?」


昨日行った時、凄く寒かったんだけど。

嵐ちゃんよく寒い中、屋上にいるなぁ…。


「ありがとう、伊織くん」

「いえいえ。あ、話が終わったら教室に来るように伝えてもらえます?」

「うん。わかった」


鞄からマフラーを取り出し、首に巻く。

部室に寄っていたら荷物置いてただろうし、寄らなくて良かった。

これで防寒対策はバッチリだ。


「あ。待っててくれたお礼に何かしたいんだけど…伊織くんアイスが凄く好きって聞いたけど、流石にこの時期は…」

「アイス…!!」


伊織くんの顔を見ると、目をキラキラと輝かせている。

あ…柊也と嵐ちゃんと同じリアクションだ。

そんなに好きなんだアイス。

今度奢る約束をして、屋上へと向かった。


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