裏生徒会部

やっぱりからかっていたのか、そんな私の反応を見て、悠くんは笑っていた。


「まぁ、でもあの勢いで言わないと俺、ずっと言えないままだったかもしれないし。今は言ってよかったなーって思ってますよ」

「そ、そっか。勢い…」

「姫ちゃん先輩も勇気をもらった今、言っておかないと言えなくなっちゃうかもしれないじゃないですか」

「確かに…それは否定できない……」


姫路くんは携帯を取り出し、ゆっくりと文字を打ちだす。

手が止まったかと思うと、目を瞑りながら「えいっ」とタップした。

そして、携帯をまたポケットへとしまう。

どうやら、メールを送っていたようだ。


「今日の放課後、話したいことがあるって送ったよ…。緊張してきた…」

「少しでも緊張が解れるように、練習しておきましょうよ。俺が相手役をします」

「え。そこは浅井さんじゃないんだ？」

「静音先輩は練習だとしても恥ずかしがって話にならないので、駄目です」

「悠くん、よくお分かりで」


放課後に向けて、姫路くんの告白の練習が始まった。

仲直りして、告白も上手くいくといいな…。