裏生徒会部

王子の女子力!?をupさせるには



- 柊也side -


宮井について行っている途中でうすうす嫌な予感がしていたが…


「やーんっ!しゅ・う・や~♡」

「最悪…」

「柊也くんに柚ちゃんに王子ちゃん。珍しい組み合わせだね」


ドアが開き、俺と目が合うや否や抱きついてきた栗原。

その後ろから顔を覗かせる笹島。

どうして笹島はいつもこの状況をスルーするんだ。


「今日は裏生徒会部として来ました!彩ちゃん先輩にお話しを聞こうと思いまして」

「あら?私に?」


どうやら、新聞部と写真部はよく交流があるらしく、2人は宮井とも仲が良いようだ。

そういや前に栗原が突然ジャンプしてきてそれを受け止め、誤解された時も栗原の事を宮井は知っていたな。

そして、王子野とは記事を書くために取材をしたことがあるらしく、顔見知りのようだ。

全員顔見知りなのは色々と楽。

部室の中へと入り、ソファに座るのだが、なぜか栗原は俺に抱きついたまま、隣に座る。

普通、栗原と笹島が俺と宮井と王子野の正面に座るべきだろ。


「それで?私にお話って?」

「はい。どうすれば彩ちゃん先輩みたいに綺麗かつ可愛くなれるのかを聞きに来ました」


なるほど。その話を聞きに来たわけか。

校内一の美女、なんて言われてるしな栗原。

俺は暑苦しいし、鬱陶しいとしか思えねぇけど…。


< 724 / 739 >

この作品をシェア

pagetop