裏生徒会部
姫路くんに掛ける言葉を探していると、続けて女の子は話し出した。
『私もすぐに謝らなくちゃいけないとは思ってたんですけど…中々言えなくて。本当は私も…私も姫先輩のことが好きです』
『王子が俺を…?えっ…ほ、本当!?俺、王子の好きなタイプとは真逆だけど!?』
『だ、だから謝ったんじゃないですか!!急に先輩が好きなタイプなんて聞いてくるからっ…』
どうやら女の子はずっと姫路くんのことが好きだったようだ。
だが、急に好きなタイプを聞かれ、焦りと恥ずかしさのあまりに嘘をついて「真逆の男らしい人」なんて言ってしまった。
そしてそう言われた姫路くんも嘘をついてしまい、喧嘩になってしまった、と。
…なんとも空回りをしていたようだ。
素直に言葉にして伝えるということは大事だと痛感した。
私も柊也に…
「…先に部室行ってるな」
「えっ待って。一緒に行く」
そういえば結局、柊也はどうしてここにいたんだろうか。
疑問に思いつつ、駆け足で柊也の後を追い、部室へと向かった。