裏生徒会部


手際よく、もくもくと進める静音に対して、あまり進んでいない俺。

こんな作業をよく飽きずにこれだけ作ったのかと思うと、色んな意味で感心する。


「こんなに作って何に使うんだ?」

「チアガール部の頼みだから…体育祭の応援とかじゃない?」

「お前が使うんじゃねぇのかよ」

「こんなの私が何に使うって言うの」


それもそうだけどな。

つか、チアガール部の奴らは自分で作れよと思えてくる。

静音も静音で、なんで引き受けるのかが分かんねぇし…。


「…よし」


いつの間にか全部のポンポンを裂き終わっていて、立ち上がると、机の上にあった本を手に取り、椅子を引きずって置いた。


「これ直したら図書室出るから。柊也、早く終わらせてよね」

「ん」


しょうがねぇからさっさと終わらせるか。


< 86 / 739 >

この作品をシェア

pagetop