裏生徒会部


俺は足元に落ちた少し硬めの丸まったものを拾い上げる。


「あ、あのー……」

「…………」


苦笑いをしながら、俺の顔を見てくる派手な男。

その男を哀れんだ目で見る、もう1人の男と女2人。


「…………」

「えっあっ…マジすんません!!!」

「…………」


俺は何も喋らずに、ただただ男の顔を見ていた。

こいつが神谷…か?

笹島達に部員の名前を聞いていたが、誰が誰なのか分からない。

部長が分かればいいんだけど。


「…お前が部長の神谷?」

「えっ。いや、あっち…っす」

「ふーん…」


男が指した神谷は、2つ結びの小柄な女だった。


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