《完》Honey＊TRAP!! 〜副社長の甘い罠 LAST･TRAP〜

｢は、はぁ――…｣



曖昧に返事すると、三浦
さんは目線だけで小さく
頷いてから、



｢それでは、僕はそろそろ
行きますね。

貴重なお時間を頂いて
すいませんでした｣



｢いえそんな、全然｣



ドアを開けようと慌てて
足を踏み出したあたしを
片手で制して、三浦さんは
自分でドアノブに手をかけた。



そして最後に
『それじゃあこれからも
頑張って下さい』と言い
残すと、静かに部屋を出ていく。



｢………………｣



後に残ったあたしは、
しばらくその場に
突っ立って呆然としてた。



三浦さんの言葉と柊弥の
少し曇った顔が、頭の中を
グルグルと回ってるような
気がした……。





　　　　　☆☆☆☆☆



_