《完》Honey*TRAP!! 〜副社長の甘い罠 LAST・TRAP〜
だけどあたしはなぜか
いてもたってもいられなく
なって、柊弥と話してた
人達の方に歩き出した。



声をかけて自分の立場を
名乗り、柊弥がどこに
行ったかを尋ねる。



「高城さんなら、少し
ヤボ用だとか言って会場を
出られましたよ」



答えてくれた声に、
あたしはお礼も忘れて
その場で立ち尽くしてしまった。



いてもたっても
いられなかった理由。



柊弥がこのイベントに
行くって言った時と、つい
さっき感じた胸騒ぎが、
一気に大きくなる――…。



「どこ行ったのよ……
柊弥……!?」



あたしは弾かれたように
動き出してホールを出た。



お手洗いや受付、喫煙
スペースなんかを柊弥を
探して歩き回る。
< 111 / 227 >

この作品をシェア

pagetop