《完》Honey*TRAP!! 〜副社長の甘い罠 LAST・TRAP〜
     ☆☆☆☆☆



イベントの終わり間際に
なって、柊弥は会場の方に
戻ってきた。



また壁際で一人ポツンと
待ってたあたしは、
こっちに駆け寄って来る
柊弥を感情を殺した
無表情で見つめる。



「よぉ。

何だよ、暗い顔して。
疲れたのか?」



笑いながら明るい声で言う
柊弥に、あたしは思わず
顔をそむけて、



「……別に疲れたなんてことは。

少し、会場の空気に酔った
だけです」



冷たい態度と強張った
秘書モードの敬語。


自分でもちょっと不自然
かなと思う。



案の定柊弥も怪訝な顔をして、



「………? 
酔ったって――マジで
大丈夫かよ?

気分が悪いんだったら――」
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