《完》Honey*TRAP!! 〜副社長の甘い罠 LAST・TRAP〜
「どっ、どうしてですかっ?

だって今、」



真剣に柊弥と結婚を考えてた。

そう言ったばっかりじゃない。




柊弥の気持ちを思うと
たまらなくなって、思わず
声が大きくなった。



軽く腰を浮かしてたこと
にも気づいて、あたしは
慌てて『すいません』と謝る。



美香子さんは『いいのよ』
と言って苦笑し、大きく
ひとつ息を吸うと、



「そう――いけないのは
全部あたしなの。

あたしが、弱かった」



(弱かった……?)



「ど、どういうことですか」



具体的な説明を求める
あたしに、美香子さんは
少しだけ視線を外して
言葉を続けた。
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