《完》Honey*TRAP!! 〜副社長の甘い罠 LAST・TRAP〜
(……そうだよね。
あたしが柊弥でも、
そう言うだろうな……)



「だけどあたしは柊弥に
そんなことはしてほしく
なかったし、決断した以上
もう柊弥とは会わない方が
いいと思った。

でも柊弥も言い出したら
きかないから、正直困ったわ。

そしたらそんな状況を
察したあたしの父親が――…」



その次の言葉に、あたしの
頭は一瞬真っ白になった。



『一千万の手切れ金を、
用意したの』



――そう言ったんだ、彼女は。



「父が直接柊弥に話をした
けど、柊弥は受け取りを
拒否した。

だから――だからあたしが
柊弥の口座番号を教えて、
一方的に送金をして
もらったのよ」
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