《完》Honey*TRAP!! 〜副社長の甘い罠 LAST・TRAP〜
「なっ…………!?」



今度こそ、あたしは完全に
立ち上がってた。



信じられないっていう気持ち。



だけどそれと同時に、
ようやくあたしの中で
揃ってなかったパズルの
ピースがピッタリと当てはまる。



柊弥の不自然な羽振りの良さ。


『ムダ金だから使って
しまいたい』って言葉。



それは……じゃあ、その
手切れ金の一千万を、
受け取ったから――!?



「ひどい……! 
ひどいっ、そんなの!」



いつの間にか、目から
熱いものが流れてた。



その時の柊弥の気持ちを
思うと、胸が破れてしまい
そうだった。



口座番号は美香子さんしか
知らなかった。



その口座に入金があれば
……それはすなわち、
美香子さんがそれを受け
入れたっていうことに
他ならない。
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