《完》Honey*TRAP!! 〜副社長の甘い罠 LAST・TRAP〜
その表情は特に怒るでも
なく相変わらず穏やかで、



「謝ることじゃない。

別にかまわないさ」



「うん………」



「それに……その答えで充分だ。

お前は充分変わったよ、梓」



「え――……!?」



唐突な言葉にドキンと胸を
踊らせて、あたしは柊弥の
顔を凝視する。



柊弥は自分もゆっくりと
体を起こしながら、



「前のお前なら、きっと
そんなふうには言わなかった。

つーかマジで前のまんま
だったら、絶対今日来て
なかったろうけどさ。

あの場にいて楽しいと
思えたんだったら、お前は
もう昔とは全然違うよ」



「柊弥――――」



柊弥の言葉に耳を傾け
ながら、あたしは自分でも
あることを思い出す。
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