君がいれば・・・②

家政婦

「荷物を片付けたら夕食の仕度を手伝ってください」



「わかりました すぐに下へ行きます」



瀬奈が返事をすると家政婦は出て行った。




ゆっくりする暇もなく旅行カバンを隅に置くと部屋を出た。




下に降りるとキッチンを探す。



すぐにキッチンは分かり家政婦と目があった。




「まあ!そんなおしゃれな姿で家事をする気ですか?」



瀬奈は日本を出た時のままの服装だった。



おじい様に会うのだからと、気遣ってワンピースの上にジャケットまで羽織っていた。



「あ……」



すっかり忘れていた。



「す、すみません 着替えてきます」



******



瀬奈はもう一度部屋に戻ると長袖のシャツとスカートの上にエプロンを身につけた。



「これでよし」



家政婦の冷たい目を思い出す。



わたしが悪いんだ。



あんな格好では動きづらいんだし。






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