君がいれば・・・②
家政婦が次々とおかずを用意していく。



瀬奈は火加減を見たり野菜を洗う仕事を言いつけられていた。



包丁を使う家政婦の手元は見ないようにしていた。



ここで倒れたくない。


まだ尖った物は怖い瀬奈だった。




鍋から魚介類のチゲの良い匂いがしてきた。



そうだ……お昼を食べていなかったっけ……。



お腹が鳴りそうだった。



「ダイニングのテーブルにお箸とスプーン、お皿をセットしてきてください」



「はい」


これなら大丈夫そう。



簡単な仕事に瀬奈はホッと一息吐いた。



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